会社名よりもロゴのほうが認知度が高く感じられる、ドイツの大手建設機械メーカー「リープヘル」。そんな彼らがラインナップする小型油圧ショベル「916ライトロニック」に燃料電池が搭載されました。

オランダのゼップ・ソリューションズ(Zepp.solutions)社のプレスリリースにはご丁寧に「燃料電池と水素タンク」と記されていましたが・・・、まぁ、水素タンクも重要な要素ではありますもんね。

ゼップソリューションズ社の「Y50」と呼ばれている燃料電池が搭載されたようです。916ライトロニックはそもそもディーゼルエンジンを搭載している建機で、いわゆる“載せ替え”をしたものです。

エンジンルーム上部に何やら乗っかっています。燃料電池なのか、水素タンクなのか、燃料電池を駆動させるための補器なのか、詳しいことは明らかにされていません。オランダのトラック架装メーカー、テルベルク・テフニーク(Terberg Techniek)社の技術協力を受けて、実現したとのことです。

2台の916ライトロニック“改”はオランダの土木事業者、Jos Scholman社が所有するもので、6か月の試験運用をして「安定的に運用でき、論み通りの結果だった」という内容でした。

ディーゼル使用時よりも・・・
・どれくらいCO2削減できた
・最大稼働時の騒音をどれくらい削減できた
・消費水素はどれくらいで、幾らかかった
・燃料電池+水素タンクの載せ替え費用

などの情報があってもイイとは思うのですが・・・、ブラックボックスです(笑)。

まっ、とにもかくにも人類の共通目標である「脱炭素のため」に、誰よりも早く燃料電池建機を試験運用、というキャッチーさを重視したのでしょう。検討より実践・・・、サントリーで有名な「やってみなはれ精神」みたいです。ちなみに、サントリーは1980年代にこの精神に則り、油田やガス田を保有していた、ってご存じでした?

それもこれも、懐事情を気にせずチャレンジできる豊かさかもしれない、と思う今日この頃です。

916ライトロニック“改”の稼働風景、こちらからご覧になれます。