「アメリカズカップ」は1870年から続くヨットレースの最高峰です。遡ること19年前、イギリス・ロンドンで開催された第一回万国博覧会の記念行事としてロイヤル・ヨット・スコードロンが主催した“ワイト島一周レース”に端を発します。
海洋国であった英国の快速艇が一堂に会するこのヨットレースに、当時は“新興国”だったアメリカから1隻だけ参加したのがニューヨーク・ヨットクラブに所属していた101ftスクーナー「アメリカ」号でした。そんなアメリカ号が圧倒的な速さを見せつけ優勝し、ビクトリア女王から下賜された銀製の水差し状のカップが「アメリカ」号のカップ、すなわち”アメリカズカップ”と呼ばれることになりました。
後にこのカップがニューヨーク・ヨットクラブに寄贈されたわけですが、アメリカ号のオーナーたちは“いかなる挑戦も受けるべし”という内容の証書を付けたそうです。これにより1870年、英国艇 「カンブリア」がアメリカに乗り込み勝負を挑んだのが第一回の「アメリカズカップ」となりました。
そんなアメリカズカップ・・・、つまりはヨットレースの最高峰の勝者として3度の防衛戦を死守し、現在もチャンピオンに君臨しているのが「エミレーツ・チーム・ニュージーランド」です。コロナ禍でレースができなかったから、陸上におけるヨット、ランドヨットで世界記録を樹立しておいたようです。
また、温室効果ガス削減のために、レースヨットと帆走するテンダーボート(母船に付き添うサポートボートです)の燃料電池化を進めていました。
計画は2021年に始まり、昨年5月には試運転していました。Hydrogen Support Vessel(HSV)と呼ばれ全長33フィート、6名乗り、最高速度50ノット、30ノットで4時間巡航という性能が与えられています。
燃料電池はエミレーツ・チーム・ニュージーランドのスポンサーの一つである、トヨタのようですが・・・、実はトヨタの広報サイトでは特段謳われていません。きっと・・・、燃料電池自体はトヨタ製のようですが・・・、
ドイツのBrusaというメーカーのDC/ACインバーター、
ドイツのAVANCOグループのXPERION社の「X-Store」が組み合わされているので・・・、
トヨタとしては大々的には謳わないのかなぁ、と思っています。