ユニークな軽量スポーツカーと名門バイクのメーカーであるオーストリアのKTMは、オーストラリアで燃料電池車を手掛ける新興自動車メーカーのH2Xグローバル社と協業を発表しました。H2XグローバルはKTMが持つ軽量化のノウハウを燃料電池バンに活用する、とのことです。

H2Xグローバルは昨今の脱炭素ブームに乗り、燃料電池商用車の投入を目論んでいる新興メーカーでまだ完成車の投入はありません。いわゆる“絵に描いた餅”でピックアップトラック(ウォレーゴ)、商用バン(ダーリン)、タクシーバン(ダーリン・タクシー)のコンセプトモデルをCGで発表しており、将来的にはトラックやバスも手掛ける、と息巻いています。

もっともウォレーゴに関しては、フォード・レンジャーをベースにしたプロトタイプは存在しています。燃料電池、どこから仕入れたのでしょうね?

しかもウォレーゴは既に既に800台(3億ドル相当)受注しているそうです・・・。1台4000万円近いピックアップトラック、どこに需要があったのやら、って穿った見方過ぎますか?

そしてこのたび、ダーリンやダーリン・タクシーの軽量プラットフォーム開発でKTMと協業する、というニュースです。金型を使わないことを謳い、全長4670㎜~5324㎜までフレキシブルに対応する「折り紙」シャシーと呼ばれるそうです。詳しいことは明かされていませんが、想像するにカーボンタブに前後プラスαのプラットフォームとなっているのでしょうか?いずれにせよ、KTMとの協業にこぎつけたのは技術力だけでなく信用力の補完にもつながりそうです。

そんなH2Xグローバル、インドのVerde Mobility社より、総額5700万ドルのいわゆるマイルストーン投資を受けています。そして、ゆくゆくはロンドン証券取引所への上場を目論んでいるですって。つまりは上場をダシに出資を募っている、ということでしょうか?

いやぁ、CEOの紹介写真、これだけ勢いがある会社はひと味、違いますね!今後の動向から目が離せません。