日本でも普及が進んでいる電動アシスト自転車ですが、最近の欧米市場ではファンキーな電動アシストのマウンテンバイクが続々と投入されています。なかには電動アシスト自転車と電動バイクの境界線があいまいなものも。そんな電動アシスト自転車の最大の欠点といえば、充電に要する時間と、航続距離への不安でしょう。

って、クルマでも同じことを耳にしますよね?っで、燃料電池を積んだ自転車・・・、ありました。フランスで間もなく一般市販されるようで、購入予約を受け付けています。フランスのeモビリティ専門メーカーである「プラグマ・モビリティ」は、2019年から燃料電池を搭載した電動アシスト自転車「アルファH2」を製造していました。

一般販売されていなのか定かではありませんが、公官庁向けだったり、地方自治体の自転車シェアリング向けだったり、とごく一部では販売はされていた様子です。そんなプラグマ・モビリティから最新モデル「アルファNeo」が投入される見通しで、購入予約を受け付けているようです。

アルファNeoはハブ部分に250Wの電気モーターを搭載し、ピーク出力は350Wでヨーロッパの電動アシスト自転車規格に沿って最高速度25km/hまでアシストします。電源は、480Wの小型燃料電池です。水素パックは、300バール(4351PSI)の圧力下で67gの水素を貯蔵します。1回の充電で120〜150kmの航続距離を実現することができます。また、プラグマ・モビリティによれば、水素パックへの充填時間は2分以下、とのことです。

アルファH2アルファNeoを比較してみると、性能に大きな違いはありません(アルファNeoのスペック表・・・、途中からズレていますけどね・・・)。むしろ、アルファNeoは装備の簡略化で、消費者が手を出しやすくしたのかもしれません。というのも、アルファH2には燃料電池のほか予備バッテリーとして、リチウムイオン電池が搭載されていましたし、フロントフォークはサスペンション付きのものでした。

気になるアルファNeoの価格ですが・・・、やっぱり安くはありません。Inside EVによると小売価格で税別5,690ユーロだそうです。購入しやすくするために、プラグマでは「長期レンタル方式」というプランも提供し、頭金1700ユーロを支払えば、月々毎月79ユーロで乗れるそうです・・・、が、何回払いなのか、利息がいくらなのかは不明です(笑)。

まぁ、まだまだ燃料電池自転車黎明期ゆえに、値段が高くなってしまうのはしょうがないですよね。あとは、どれだけの付加価値を与えられるか、ということがポイントになりそうです。