以前、ドイツ・ニーダーザクセン州で「燃料電池列車の本格運用の開始」という話題を取り上げました。日本流に言うなら「電車」ではなくいわゆる「汽車」の路線にて、ディーゼル機関車を燃料電池車両に置き換える、という環境に配慮したプロジェクトでした。中国の路面電車でも燃料電池が活用され、最近ではカナダでも試験運用が始まった、というニュースがありました。

なお、燃料電池車両を発注した先である「アルストム社」は様々なパワートレインを搭載したトレイン(列車)を販売する会社ですから・・・、蓄電池搭載機関車も2021年に31両オーダーしていたそうです。っで、蓄電池搭載機関車は2024年末から運行を開始するそうです。そして2029年までには102両になる、と発表されました。

日本の地方でもディーゼル機関車、まだまだ現役ですが、燃料電池車両の投入は面白いだろうなぁ、と思っていました。ところが、今になってドイツ・ニーダーザクセン州は「やっぱり2029年から蓄電池搭載機関車にするわ」って発表したんです。理由は・・・、経済的合理性からの決断、だそうです。

もっともニーダーザクセン州のこの路線、乗ったことがないのであくまでも文章を読んだに過ぎませんが・・・、「パンタグラフを使えるところはパンタグラフを使い、送電線が配備されていない箇所は蓄電池で走る」そうです。そんなややこしい送電網、あり得るんですかね?そして、フル充電にするには専用の“充電車庫”で行うんだとか。

もしかしたら、走行中にも充電できるよう、線路内に非接触充電機を埋め込む予定があるのかもしれませんね。いずれにせよ、脱温室効果ガスの話よりも、経済合理性がハイライトされ始めたことにはいささか戸惑いを覚える話題でした。

引き続き、注視していこうと思います。